SSブログ

11/6 入院日(その2) [3_入院]

で、エレベータに載って13Fに向かう。ちなみに建物は17F建てで、最上階は帝国ホテルかどこかが経営しているレストランが入っている。16FはドクターXに出るような特別療養室のフロアだ。13Fは消化器センタが入っている。

エレベータを降りると、ナースセンターらしき窓口があったので、ガラス越しに見えた看護師さんに声をかけてみる。その方がたまたま私の受け持ち看護師のMさんだった。20代半ばのなかなかかわいらしい看護師さんだ。

すぐに部屋に案内された。部屋は差額ベッド代がかかるだけあって、南側の太陽の光が十分に入る4人部屋だった。ベッド以外に洗面台や大きめのロッカーが備え付けてある。同室の方に挨拶をしようか、と思ったが皆さんカーテンを引いていたので、そのまま自分のベッドに直行する。Mさんはいそがしそうで、後ほど入院の説明をします、といわれ病室を出て行ってしまった。

とりあえず、家から持ってきた部屋着に着替えて、腹部エコーの検査時間が迫っていたので検査室に向かうことにする。

腹部エコーの検査は手術前の内臓の配置等を見るためにやっている感じで、研修医風の若手が、ベテランの指導医についてなれない手つきで検査をしてくれた。ちなみにこの指導医は後ほど分かるのだが、手術を担当するチームの一人で実質的な主治医となる方だ。

研修医の検査で大丈夫かな、と思っていると、最後に一通り指導医が検査をし直して検査終了。ちなみに大学病院は患者の治療だけがもくてきではなく、研究、教育も目的となる。特にこの「教育」という部分がポイントで手術後にいろいろと苦労することになるわけだが。。

検査を終わると、看護師さんが待っていて、これから手術~退院に向けたスケジュールをレクチャーしてもらう。いろいろ説明を受けてだいぶイメージがわいてきた。よく考えたら、S病院に転院してから入院期間中のことをほとんど説明を受けてなかった。

昼食からは病院食となる。ただ、一般食なので町の定食屋で食べるような、野菜炒め定食や牛丼などを出してくれる。

午後は特に予定もなく、コーチ(呼吸器)の練習と体力維持のための歩行に努める。

その日は特に問題もなく1日終了。病室もきれいで、なかなか快適な入院生活が送れそうだ。

11/6 入院日(その1) [3_入院]

11月6日はいよいよS病院に入院する日だ。

荷物は保険証や限度額認定証、診察券といったものと、呼吸の訓練をするコーチ以外は通常の旅行に行くようなもので、洗面用具と着替え3日分、暇つぶし用の本とノートPCをスーツケースに入れて用意した。

特別に購入したものはコーチくらいだが、病院内では刃物禁止なので、普段はかみそりで髭を剃っていたが、電気シェーバを購入した。

入院の手続きはAM10時なので、家から1時間程度かけて公共交通機関で病院に向かった。通勤時間帯なのでやや混んでいたが予定通り到着!

受付はそれなりにすいており、各種同意書等のチェックをしてもらう。部屋は大部屋を希望していたが、満室で1日6000円の差額ベッド代がかかる4人部屋になってしまった。入院用の書類1式をファイルに入れたファイルを受付でもらい、入院棟13Fのナースセンターに提出してください、と指示をされる。

入院受付の横でフランスベッドのタオル・寝巻きレンタルサービスの申し込みカウンターがあったのでついでに手続きをする。自前のパジャマも持っていったが、手術後の分かるのだが、レンタルの寝巻きを借りていてよかった、ということになる。ちなみに1日360円だ。

ここで一通り手続きを終えて、隣の建物の13Fに向かう。いよいよ入院だ。

~11/5 入院までの期間 [6_その他]

手術日が決まってから、入院までは以下のような感じで過ごした。

お仕事は10月いっぱいまで通常通りに出社し、11月3日をはさんだ3連休からはお休みをいただく。入院期間は最短2週間だが、会社には安全側で4週間程度の入院になる可能性を伝えておく。

プライベートでは当面いけなくなるだろうディズニーランドに行ったり、焼肉やフレンチなどこってり系の外食を楽しんだ。

体調管理は体調にくずさないように気をつけつつ、入院が長引くと筋力や心肺能力が低下すると聞くので、市が運営しているトレーニング施設で筋トレや持久力系のトレーニングに週末は励んだ。

体重も膵頭十二指腸切除では1割程度減ることが多いので、普段よりは大目に食べて、通常の体重から2キロほど増やした。

最後の外出は11月1日で家の近くの行き付けイタリアンにディナーに行った。あとは風邪等引かないように入院日前日までは人ごみは避け、せいぜい家の近所を散歩する程度にしていた。

11月5日の晩は以外とリラックスして普段どおり熟睡できた。

10/8 検査結果(その2) [2_検査]

10月8日。S病院に転院してからの検査結果が出る日だ。入院に関する説明もあるとのことで朝から妻と病院に行く。

検査結果はM先生ではなく外来専門ぽい感じの若い先生から説明を受ける。検査結果は特に問題ないとのこと。カルテを見ながら、入院日程等を説明していく。11月6日(木)入院で、11月10日(月)午後が手術とのこと。念のため、保険適用外の治療があるか確認するが、問題ないとの回答。15分ほどで終了。

その後、場所を改めて、看護師さんから入院生活について説明を受ける。パジャマやタオルは1日360円でフランスベッドがレンタルしているとのこと。パジャマは自前の場合、3着は必要らしい。その他、部屋の希望等を聞かれたので、差額ベッド代がかからない大部屋希望と伝えると、人気があるので最悪2人部屋になる可能性もあるとのこと。あと、全身麻酔をすると、肺機能の低下や呼吸器系の合併症の可能性が高くなるので、事前にコーチと呼ばれる呼吸の訓練機器を購入させられる。シリンダーにメモリとチューブがついていて、チューブから空気をすうと、メモリがあがっていき、どれだけ空気を吸ったか分かる代物だ。上限は2500cc。肺活量は4000cc以上あるので、簡単に上限まで到達してしまう。気が向いたら、コーチで呼吸の練習をしておいてくださいとのこと。



その後、受付で入院の申込書を提出し、入院当日の段取りを確認する。AM10時頃に受付を済ませて、11時から腹部エコーの検査というスケジュール。

帰りに病院の売店でコーチを購入して帰宅する。次に病院に行くときは、入院の日だ。


10/6 MRI検査 [2_検査]

10月6日月曜日。この日は午後からMRI検査の1件のみ。これで手術前最後の検査となる。

例によって、昼食は抜きで検査に望む。MRIは磁気によって、体の内部の立体像を撮影するもので、事前に金属を身につけるのはNGです、との説明を受ける。今回は胆嚢を中心に撮影する。

「検査中、大きな音が出ます。ヘッドフォンの貸し出しもしていますが、どうします?」
ときかれたので、念のためヘッドフォンを借りることになる。

20分ほど待たされて、いよいよ検査室に呼ばれる。MRI自体はCTと同じような形状だが、妙に大きい。ヘッドフォンをして寝台に横たわると、上から棺おけのようにカバーをされる。閉所恐怖症の人はつらいだろう。寝台がするするっとMRIの本体に吸い込まれるといよいよ検査スタート。CTだとモーターが回る音だけだが、MRIはぜんぜん違う。検査が開始すると、工事現場のような音があたりに鳴り響き、かなりのストレス。検査スタッフからの指示にしたがい、息を吸ったり、はいたりする。

いつ検査が終わるのかというストレスだったが、我慢しているといよいよ検査終了。所要時間は約30分。

お会計をして帰る。大変だった割にはCTよりも安い検査料だった。

10/3 CT検査 [2_検査]

すでに手術する方向で検査を進めているので、9月中に家族、会社には手術になって、1ヶ月程度は休むことになることを伝えた。

10月3日から検査を再開する。一発目はCTと呼吸機能検査だ。

1時台の検査だったので、お昼は抜きでS病院に行った。CTは造影剤CTと呼ばれるもので、CT撮影中に注射器でヨードを入れて撮影することで、患部周りの血管まで鮮明に移すこととができることこと。早速撮影となり、CTに入れられる。造影剤は初めてだ。1回目はテストで生理食塩水を腕に注入する。問題ないとのことでいよいよ本番。

CTの中に寝台がスライドして入っていく、あわせて造影剤も腕から注入されると、急に体中が熱くなる。なんか、体中に変な虫がわいたようだ。検査じたいは15分もかからず終了。

引き続き問題なく麻酔ができるか呼吸機能の検査を受ける。こちらは簡単に言うと肺活量の測定検査みたいなものだが、吸う・吐くのパターンがいろいろある。検査スタッフと小部屋で2人きりなのだが、担当者が20歳代半ばの女性で妙にかわいかった!

9/18 S病院にて [2_検査]

9月19日木曜日。M教授宛の紹介状を持ってS病院に向かう。M教授の外来は毎週木曜日の午前のみと聞いていたので、受付が開始する8時を目安に病院に向かった。8時10分過ぎに病院に到着して受付を済ませると、2番の番号札をもらった。すでに1名先客がいる模様。

3Fが消化器外科なので3Fの指定された診察室付近のイスに腰掛けて待つことにした。周囲を見ると金バッジをつけて、従者を二人連れた以下にも議員先生風の人が座っていた。従者2人のうち、一人は内科系の主治医のようでいろいろと病院やM教授のことを先生にレクチャーしていた。ちょっと勉強になった。

2番目の診察かと思いきや、初診の待ち行列の2番目というだけで、次々と再診の患者が呼ばれてM教授の診察室に入っていく。ちなみにM教授は消化器系の癌の権威で、ちまたでは神の手を持つ、とまで呼ばれていて、腹腔鏡手術の第一人者。ときどきテレビにも出ていたりする。

1時間弱すると、議員先生が呼ばれて、診察室に入っていく。15分ほどで出てきた。次はいよいよ僕の晩だ。

診察室横の掲示板に「2」という数字が点灯したので、緊張しながら診察室に入る。入るとグリーンの医療用作業着を来た小柄な初老の人が座っていた。白い髭を蓄えてとても温和そうな人で、これがM教授かとちょっと感動する。

入るなり、例の胃や十二指腸といった内臓の絵を描きつつ説明を始めた。「手術のことは前の病院でも聞いていると思うけど、腫瘍ができた場所が悪かった。残念だけど腫瘍だけをとることはできない。こういう感じで十二指腸全部と胃とすい臓を半分くらい切ることになる。生体検査では良性とのことだけど、氷山の一角を調べただけだからね。仮に今手術をしないとしても6ヶ月に1回は内視鏡の検査をしたほうがいい。」

「手術名は膵頭十二指腸切除、って言うんだよ。」

前のK病院では入院期間は1ヶ月と聞いていたので、改めて聞いてみると、
「若いから2週間で退院できるよ。まあ、3週間みてれば十分。仕事も1ヶ月で復帰できるよ。」

膵頭十二指腸切除は消化器外科としては一番難しい部類の手術のはずなのだが、妙に落ち着き、かつ自信に満ちた先生の説明だったので、その場で手術を決意する。

で、早速、手術や検査のスケジュールを組んでもらう。手術は最短で11月第2週とのことで、11月10日の月曜日を仮予約したもらう。検査はCTとMRIを予約。

その日は、当日に空きのあった、心電図、レントゲン、採血の検査を行い帰宅する。次の検査は10月となる。

9/12 紹介状 [2_検査]

9/12(金) 約1ヶ月半お世話になったK病院から大学病院系のS病院に転院するための紹介状を受け取りにK病院に行った。
消火器内科の受付に行って、紹介状をもらい、お会計を済ませる。前日の診察では気が動転していたのか、お会計をせずに帰ってしまったので、前日分とあわせて約1000円を支払った。

9/11 検査結果 [2_検査]

9月11日、検査から少し時間が空いたが、生体検査の結果が出たので、検査結果を聞きにK病院に向かう。今回は嫁も同行する。

今回はじっくりお話ができるようにという配慮で、外来の時間の最後の11時半に外来の予約を入れてもらった。5分ほど待つと順番が来たので診察室に入る。

入るなり、先生は胃、十二指腸、すい臓といった内臓の絵を描き始めて、厳しいけどこの範囲を切る大手術になります、との説明を受ける。十二指腸は全摘出で、胃とすい臓は半分弱切除する感じになるようで、しかも合併症によっては寝たきりになる人もいるとのこと。

内視鏡での手術も期待していただけに頭が真っ白になってしまう。なかなか先生に質問もできないなか、嫁がいろいろ質問をしてくれて助かった。

手術自体は厳しいので、70、80歳だと正直、手術は勧めないけど、私の年齢(40歳)と腫瘍の数・大きさを考えると急がないものの、手術をしたほうがよい、とのこと。仮にすぐに手術をしない場合は年に1回ペースで内視鏡検査で経過を見る感じになる。

今回はさすがに手術適用は想定していたので事前に有名人の十二指腸腺種の情報を収集したところ、現皇太子とあのねのねの清水国明さんが十二指腸腺種と診断されてともに腺種の段階で切除の手術をしていた。情報はすくないものの、癌でなくても手術することは事前に腹きめしていた。

この段階では知識が十分でなかったので胃やすい臓を切除することには頭が回らず、主に十二指腸の全摘出をすることの後遺症と入院期間を中心に質問。入院期間は1ヶ月で、十二指腸は全摘しても問題なく、しいて言えばとんかつなど油っぽいものを食べたときにおなかがゆるくなる、との説明。

十二指腸に腫瘍ができるのは珍しいらしく、その病院(内視鏡の検査数では日本でも有数)でも今年初めてで、去年からカウントしても5人目くらいらしい。

で、手術する方向で話を進めることになり、紹介先としては、S大学病院と都立系の病院を進められる。両方NGの場合はがんセンター系が紹介先になるとのお話。何も知識がないので、先生のお勧めを聞くと、S大学病院のM教授とのことで、腹腔鏡手術では第一人者で神の手を持つといわれるほどで、TVにもよく出演しているとのことで、人物的にも非常に尊敬できる方という推薦をいただく。その場でM先生宛の紹介状を書いてもらうことをお願いし、検査結果の説明は終了。以外と時間はかからず所要時間は約30分。

帰りは嫁と家の近所の沖縄料理でちゃんぷる料理を食べる。家に帰ると疲れが出たのか夫婦で泣いてしまった。。

8/27 小腸内視鏡検査 [2_検査]

8/27 今日は小腸の内視鏡検査。

先日の十二指腸の内視鏡検査の結果からそもそも普通は腫瘍ができない十二指腸に腫瘍が多発しているので、その先の小腸にも腫瘍があるのではないか、という主治医の判断で小腸も検査することになった。

とはいえ、小腸はさすがに通常の口から入れる内視鏡は届かないので、カプセル内視鏡というタイプの内視鏡での検査となった。

予約時間が9時なので10分前くらいに受付を済ませる。9時過ぎに看護師さんに呼ばれて個室に入る。PCとベッドのみの4畳程度の小部屋に入ると、お茶を入れる容器に500ml程度の透明の水とプラスチックのケースに入ったカプセルが置かれている。

看護師さんの指示はこれからコップ1杯の液体でカプセルを飲んで、残りの液体(=胃腸をきれいにする洗浄剤)を1時間程度かけて飲んでください、とのこと。カプセルを飲んだ後は、10cmくらいの小さな測定器を腰の横につけて1日過ごす。17時に検査終了なので、15分前に内視鏡センターにもどってくれば外出もOKとのこと。

カプセル内視鏡は文字通り、少し大きなカプセル薬のようなもので、2、3cm程度の大きさはあるが、がんれば飲み込めるサイズ。あまりおいしくない液体を1時間かけて飲み干して、とりあえず検査は開始。やることもないので、一度自宅に帰り、夕方病院にもどってきた。

17時になると、また控え室の入り、測定器を回収。こんなもので、ちゃんと小腸がくまなく取れているか不安だが、30秒に1枚くらいのペースでカプセルが写真をとって無線で腰の横につけている測定器にデータを飛ばしているとのこと。

最後にカプセルの回収方法の説明を受け、回収キットをもらって検査は無事終了。で、回収方法だが、便と一緒に出るので、検便と同様な感じで、シートを引いて割り箸で回収するとのこと。

その日はお会計を済ませて、無事帰宅する。ちなみに検査費は保険適用で約3万円の自己負担で、今回の一連の検査では最高額となる。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。